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なにかの時に
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なにかの時に、お熊がその話をすると、主人の才兵衛は眼を丸くして喜んだ。いずれそのうちに堀江をたずねて、お前の兄からその尾羽を譲って貰うと云っていたが、その年の暮れ、才兵衛は来年が四十一の前厄《まえやく》に当たると云うので成田の不動へ参詣に行って、その帰り道に堀江の宇兵衛をたずね、お熊の主人という縁をたどって、首尾よく雁の羽を手に入れて来たのである。そればかりでなく、今後も注意してその尾羽を拾い集めてくれと、才兵衛はくれぐれも頼んで帰った。
才兵衛が堀江をうろ付いていた仔細は、これで判った。兇状持ちに係り合いのある女を、彼がそのままに雇っていたのは、色恋の為ではなくて慾の為であった。商売に抜け目のない彼は、お熊の縁をつないで置いて、その兄から高価の尾羽を仕入れようと目論《もくろ》んでいたのであった。彼が半七らと道連れになるのを避けたのも、商売上の秘密を知られたくない為であったらしい。しかし半七らばかりでなく、伝蔵もまた同様の感違いをして、お熊と才兵衛とのあいだには主従以上の関係があるように疑ったのである。
「お前は伝蔵にその云い訳をしたのか」と、半七は訊いた。http://tonikaku.point-b.jp/b/index.php?year=2013&mon=03&day=18&cd=1
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きもち:普通
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